長嶋一茂が生前に相続放棄した?

インターネットのニュースで「長嶋一茂は長嶋茂雄の財産について、すでに相続放棄をしている、とテレビ番組の中で発言した」という記事がありました。

これは、ウソ、です。

相続放棄は生前にはできません。なぜなら、まだ相続人ではない、からです。また、生前に相続放棄ができるとすると、被相続人から懇願されたりして、自分だけの意思でなされない可能性があるからだとも言われています。

この手の話は、実はよくあります。

相続を「放棄する」とは、相続人になって(親が死んでから)裁判所に「相続放棄申述申立」を行い、正式に受理されたら「相続を放棄」したことになります。この結果、放棄した者は相続人ではなくなるので、財産をもらうことも負債を引き継ぐこともありませんし、遺産分割協議に参加することもできません。

「放棄」は、一茂のように、生前にすることはできません、また、彼の言う「放棄」とは単に「いらない」と身内に言うだけで法律効果は一切ありません。たとえば、一茂が茂雄が亡くなった後に「やっぱり、自分にも財産をくれ」と言うと、あげなければなりません。いくら生前に放棄すると言っていても、です。

生前に放棄すると言っておきながら、「やっぱりいる」と言う人も迷惑ですが、逆に、「自分は親父が生きている時にすでに放棄してそのことはみんなに言っている。だから、いまさら手続きに協力する必要は無い」と言って、遺産分割協議に協力しない人も迷惑です。あなたがした生前の放棄は無効なので相続人として手続きに協力してほしいと伝えても「自分は関係ない」と言って手続きが進まなくなります。

「財産はいらない」と「相続を放棄する」は全く意味が異なりますが、多くの方は誤った理解をしています。テレビで誤った情報が流され、誰も訂正しなければ正しい情報になります。テレビでは、人の名前などのちょっとした言い間違いはアナウンサーが深々とお辞儀して訂正しますが、こういう真に誤った情報は訂正されません。編集時にテロップでもいいので「正式な放棄は亡くなった後でなければできません」と表示すべきと思いますが。

もし、被相続人に多額の負債があって、他の相続人は正式に放棄しているのに「自分は生前に放棄しているから関係ない」なんて言って、3か月が過ぎると正式な放棄ができなくなり、1人で借金を負うことになります。その時に「そんな決まりなんて知らない」と言っても手遅れです。

相続にはいろんなルールがあります。正しい専門家への相談が大切です。(行政書士は相続放棄の相談を受けることはできません。弁護士か司法書士へ相談して下さい)

 

 

 

 

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相続の相談は銀行へ、というCM

「相続のことで、もやもやしている方へ」「相続のことは銀行へ」というCMがあります。

銀行で何するんだろうと思いますね。

相続対策とは、「生前対策」「死後の財産分配」「税務対策」の3つだろうと思います。

「生前対策」とは、自分が亡くなった後に残された人が困らないようにすることです。

財産、借金などの状況を分かり易く書いておくこと。そして葬儀に関すること、つまり、お寺はどこと付き合いがある、葬儀に呼ぶ人の連絡先などを残しておくことです。これは、すぐにでも自分でできます。

「死後の財産分配」については、遺言を残しておく、生前に贈与しておくなどです。7月1日からの法改正で生前贈与に関する法律が改正されたので、うまく利用することが重要です。

「税務対策」とは、生前に贈与する、とか、アパートを建てて負債を増やす(お勧めすませんが)とか、が主な対策となります。

 

銀行に行くと、これらに合った様々な商品を提案されます。たとえば、「遺言信託」で遺言をしましょう、などを勧めて銀行はその手数料を得るということです。
銀行の商品は上手に使えば良い効果がありますが、まずは、自分で考えることが大切です。自分で考えないで商品を売っている所に行くと、よくわからないまま買うことになります。

「生前対策」「死後の財産分配」「税務対策」といいますが、そんなにビックリするような良い方法はありませんし、手段も限られています。

 

まずは、専門家に相談して、正しく理解したうえで、銀行が提供す商品が必要であれば自分の意思で利用するということが大切と思います。

 

 

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7月から相続財産の預金を150万円おろせるってホント!?

7月から相続法が改正されるということで、テレビのワイドショーで取り上げられるようになりました。

しかし、テレビというものは限られた時間で視聴者に印象を与えることが使命ですから、いつも中途半端な情報を流しているように思えます。

昨日のテレビでは、「相続法が改正されて150万円まで他の相続人の承諾なしにおろせます。だから、そこから葬儀代が払えます」と伝えていました。

これを聞くと「なんであろうと150万円までは被相続人の預金を単独でおろせる」と、誰でも思いますよね。おまけにコメンテーターで弁護士も出ていましたので。(弁護士は「限度額がありますが」とは言っていましたが、細かい説明まではさせてもらえませんでした)

しかし、本当の情報は、

「相続財産×1/3×法定相続分」がおろせる額で、上限が150万円ということです。

たとえば、父が亡くなり、1200万円の預金があり、母と子供二人が相続人の場合に、子供一人が単独でおろせる金額は、

1200万円×1/3×1/4=100万円 です。150万円ではありません。

もし150万円おろそうと思えば、逆算すると、150万円×4×3=1800万円 つまり1800万円の預金があった時に初めて子供は単独で150万円をおろせることになるのです。

老後に2000万円必要と言われて大騒ぎになっていますが、それに近い金額が亡くなった時に残っていないと150万円おろせないということです。

国は平均的な葬儀費用等を勘案して150万円を定めたということですが、つまりは死亡時に1800万円残っていれば、相続人間で協議がまとまらなくても、喪主の長男が単独でお金をおろして一般的な葬儀ができると想定しているということです。

やはり、国は「老後に2000万円くらいは、どこの家庭にでもあるだろう」と思っているようにしか思えません。

もし、預金が300万円残されていれば、300万円×1/3×1/4=25万円しかおろせないということです。

150万円おろせると聞いていたので、預金が300万円残されているので大丈夫と思い、150万円くらいの葬儀を行った後に、銀行に亡くなった父の預金をおろしに行っても25万円しかおろせないことになります。

テレビの情報を鵜呑みにすると大変なことになります。  

 

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