法務局での遺言の保管3

1.公正証書遺言は公証人が作成し、公証役場が保管するため、内容の信憑性が高く、紛失の恐れがない。

  ただし、証人が二人必要であるのと、費用がかかる。

2.自筆証書遺言は、費用もかからず証人も不要であるため、お手軽である反面、内容に問題があることが多く、紛失の恐れもある。

  なにより、死後の検認手続きが面倒。

3.自筆証書遺言の法務局保管は、紛失の恐れが無く、なにより検認が不要。

 

ということで一長一短があります。

方法として3通りありますが、最も大切なことは「遺言の内容」です。

これがしっかりしていれば基本的には争いを残すことはありません。

 

では、内容が完璧だとしたらどの方法が良いのか。

私個人の意見としたら、

1.50代くらいまではとりあえず、費用もかからず証人もいらない自筆証書遺言で残しておく。(念のため)

2.60代で法務局に保管する。(検認が不要となるため)

3.70代で財産の分配をしっかり考えて、公正証書遺言に作り替える。(内容を充実させる)

と、年齢に応じて考えていくのも一つbの方法かも、と思います。

 

 

========================

安光事務所では求人の募集をしています。

特に事務員さんを募集しています。

ホームページからお気軽にお問合せ下さい。

https://yasumitsu.info/recruitment/

 

========================

初回お問い合わせは無料です。

詳しくは以下のホームページをご覧ください。

 

 司法書士・行政書士 安光事務所【相続専門サイト】

 

法務局での遺言の保管 その2

遺言に関しては、他のホームページなどで詳しく説明しているものがたくさんありますので、ここでは「結局なんなん?」という目線でご説明したいと思います。

 

よくある質問として「遺言って自分で便箋にでも書いておいたらええんじゃろ」と言われます。

その通りです。

ただし「法的に有効であれば」大丈夫です。

たとえば、契約書等は、何かの記載が無かったり間違っていたら、その部分に関しては無効であったり、定めがないとされますが全てが無効になるわけではありません。

ところが、遺言に関しては記載もれ、記載間違いがあれば全てが無効になります。こんな書面は他にありません。

つまり、遺言を書くときは遺言のルールをしっかり守って書かないと法的に有効な遺言にならないということです。

さらに前回ご説明しましたが、法的に有効であっても実際に使えるかどうかという問題もあります。

結局、「法的に有効であること」「その遺言を使って問題なく財産の名義変更などができるよう具体的に記載してあること」が満たされている遺言で無ければ、残された相続人たちに混乱を与えるだけになります。

なので遺言を作成する際は、しっかりルールを確認するか、専門家に相談することが大切になります。

 

今回の法改正では「法務局で保管できる」ということが追加されたため、遺言の保管が「自分で保管」「公証人役場で保管」「法務局で保管」の3か所のいずれかで保管できるようになりました。

遺言の内容については、あいかわらず厳格な記載内容が求められています。

 

次回は、結局、どの方法を選べば良いのかを説明します。

 

 

========================

安光事務所では求人の募集をしています。

ホームページからお気軽にお問合せ下さい。

https://yasumitsu.info/recruitment/

 

 

========================

初回お問い合わせは無料です。

詳しくは以下のホームページをご覧ください。

 

 司法書士・行政書士 安光事務所【相続専門サイト】

 

 

法務局での遺言の保管 その1

多忙のためブログを更新できませんでしたが、今日から再開したいと思います。

 

7月10日から法務局での遺言の保管制度が始まりました。

ワイドショーなどでは相変わらず不完全な情報が流れています。「たった3900円で法務局が内容をチェックしてくれたうえで、遺言を預かってくれる」ということで、安くてお手軽で内容も確実、というふうに伝えています。

ワイドショーは基本的に「お得な情報を提供する」ことに使命があるのでしょうが、どうしてもそこだけが強調されてしまう傾向があります。

「手ぶらで法務局に行ったら、3900円で法務局の職員が懇切丁寧に相談に乗ってくれて、相談者の事情をあれこれ聞いて相談者にとってベストな遺言を作ってくれて、なおかつ法務局が保管までしてくれる」と、ふつう思いますよね。

「3900円」と「法務局が保管」は合ってますが、それ以外は正確ではありません。

遺言は自分が考えて作成して、法務局は様式に不備が無いかなどの形式的なチェックにとどまります。

 

私が実際に見た遺言で「裏の土地は弟に譲る」とありました。

これでは「裏の土地を弟の名義にする」ことはできません。

「裏の土地」では地番の特定がされていないので、どの土地かわかりません。また、弟が一人であればギリギリセーフかもしれませんが二人以上あれば誰に相続させるのかわかりません。

また、その遺言を見た時点で弟は亡くなっていたのでその子供には譲ることはできません。

 

なので、正解は

遺言者は、宇部市〇〇町〇〇番地の土地を弟である山田太郎に遺贈する。

なお、遺言者が死亡した時点で山田太郎が死亡していた場合には、その長男である山田次郎に遺贈する。

遺言執行者は山田太郎とする。なお、山田太郎が死亡していた場合には、山田次郎を遺言執行者とする。

という程度に物と人を特定しなければ有効となりませんし、遺言執行者を定めていないと名義変更の際に他の相続人の協力が必要な場合があります。

 

「裏の土地は弟に譲る」という遺言書を法務局に持参した時に、「これでは名義変更できるかどうか難しいですよ」くらいは言ってくれるかもしれませんが、上記のように書き直しなさないとまでは言ってくれません。

まだ始まったばかりの制度ですので、法務局職員もどの程度まで内容に関与できるのか詳細は決まっていませんが、遺言はあくまでも遺言者の意思を残すものですので、内容についてあまり立ち入ることはできないと思います。

 

これを機会に、改めて遺言とはどういうものかについて、何回かに分けてお伝えしようと思います。