遺留分相当財産を渡した側に税金が来る?

相続法の改正により、遺留分請求は現金で請求することとされました。

ところが、十分な現金が無いため、遺留分請求者に遺留分請求額相当の不動産の持分を渡す場合があります。

たとえば、配偶者に全財産を相続させるという遺言があり、子供が遺留分請求した場合に次のようなことが起こります。

子供の遺留分請求額は1000万円だとして、現金が500万円しか無い場合に、残りの500万円分として1000万円の不動産の持分2分の1を子供に渡すことになろうかと思います。

なんてことないように思えますが、昨日の日経新聞の記事によると、この500万円は現金の代わりに不動産を渡すということで、代物弁済にあたり、500万円について渡した側、つまり親について、約20%の税金が課税されるということだそうです。

税金の専門家は税理士ですので、詳しい説明はできませんが、お金が無いからといって不動産の持分を渡した親に100万円近い税金がかかるということらしいです。払えませんよね。

確かに、同じような話で、離婚による財産分与で、元夫が元妻に不動産を譲渡した場合には元夫に譲渡所得の課税がなされるというのを聞いたことがあります。これと同じ理屈のように思えます。

いずれにしても、今後、遺言をする際は遺留分についてよく検討したうえで作成する必要があるということです。

専門家に遺言の相談に行った時に、遺留分の説明をしっかりしてくれない時は別の専門家に相談することをお勧めします。

遺言は作って終わりではありません。執行時にトラブルになっても、もう遺言を作った人は無くなっているので書き換えることはできません。

しっかりと説明を聞いて、納得してから作るよう気を付けなければなりません。

 

========================

初回お問い合わせは無料です。

詳しくは以下のホームページをご覧ください。

 

 司法書士・行政書士 安光事務所【相続専門サイト】

 

=========================

 

ドンファンの遺言

テレビで、和歌山のドンファンの財産が、遺言に従い田辺市に寄付されるとの報道がありました。

そのことに関し、兄弟が遺言の無効を訴えるとのことです。

この件に関しては、2つの問題点があるので、少し分かりにくいかと思います。

1つ目は遺留分の問題です。

相続人が、配偶者、子、親の場合は本来の相続分の半分について遺留分というものが認められています。

兄弟には遺留分がありません。

このため、全財産を田辺市に寄付すると遺言があっても、妻は半分もらう権利がありますが、兄弟にはありません。

遺言が無ければ、ドンファンには子供も親もいないので、配偶者と兄弟が相続人になります。

しかし、この遺言のせいで、兄弟には相続財産を受け取る権利が無いのです。

そこで、2つ目の問題点、遺言が無効であるということです。

兄弟からすれば、遺言が無効でさえあれば遺留分権利者として財産がもらえるのです。

遺言は自筆で書かれているので、形式的要件は満たしているものの、本人の自筆か、本人の真意かというところが争われるポイントになるのでしょう。

 

この件から学べる事として、遺言を作成するには次のことに気を付けるということです。

1.遺留分に配慮した遺言を作成すること。

遺留分は請求されなければ、財産を分ける必要はありません。しかし、遺言執行者は遺言の内容と財産目録を相続人に知らせる義務があります。それを見て、財産はいりません、となる可能性は低いと考えておいた方が良いと思います。残された相続人が遺留分を巡って争うより、最初から遺言で遺留分のことを書いておいた方が良いと思います。

2.遺言は公正証書で行う。

自筆証書遺言は手軽ですが、後日に紛争性を残す可能性があることを肝に銘じておかなければなりません。

遺言者だけが遺言書に関与しているので、書いた当時の状況が誰にも分からないから、「あの時は○○に脅されていた」「認知症だった」など遺言の作成に関して疑義を残すことになります。

ドンファンの遺言も、公正証書遺言であれば、遺言の無効で争うのは、より困難になると思います。

なぜなら、公証人と証人二人で本人確認、意思確認をしているためよほどのことが無い限り、これを覆すことは困難だと思います。

 

せっかく遺言を残しても、残された相続人間で争いになるような事態はなるべく避けなければなりません。

遺言を残されたいと考える方は、少なくとも上記の2点にご注意下さい。

 

========================

初回お問い合わせは無料です。

詳しくは以下のホームページをご覧ください。

 

 司法書士・行政書士 安光事務所【相続専門サイト】

 

=========================

 

せっかく遺言を作ったのに、、、無効

前回、遺言を残すことをお勧めしましたが、遺言作成は気を付けることがたくさんあります。

以前、遺言があるので相続登記を依頼したいという方が来られました。

祖父が、母に遺言で不動産を相続させるとの遺言を持って、その子供が来られました。

「お母さんは?」と聞くと「祖父より先に亡くなりました。なので、この遺言で自分の名義にしてほしい」ということでした。

祖父が母に財産を相続させる遺言を残し、母が亡くなればその相続人である自分がもらえると思っておられました。

当然、そう思いますよね。でも、遺言者より先にもらう人が亡くなると、遺言はその時点で無効になります。

もらう人がいなくなった、ということです。もうらう予定の人が亡くなったら、その相続人がもらう権利を引き継ぐようにはなっていません。

これを伝えると「専門家に頼んで、公証役場で作ったのに、なぜ?」ということですが、公証人は遺言者が言ったことを公正証書遺言にするのであって、ある程度のアドバイスはされますが、それ以上内容に深く立ち入ることはされません。そこに公証人の意思が入ってしまい、遺言者の意思を正しく残すことができなくなるからだろうと思います。

では、「専門家に頼んで」とはどういうことでしょうか。

遺言を作成するのは公証人ですが、専門家が文案の作成、相談にかかわることがあります。

公証人に遺言の依頼をするのに、専門家が依頼者の意向を細かく聞き、依頼者の意思に沿った遺言ができるよう、遺言の文案を考えるのです。その関わった専門家がミスをしているのです。

たとえば、司法書士は、今回のように実際に出来上がった遺言を使って手続きの相談を受けますので、司法書士が作成に関わる時は、その時点で、「亡くなった後に間違いなく使える遺言か」を精査します。司法書士に遺言を相談するということは、実際に手続きを行う専門家が、のちのち問題が起こらないようにと逆算してアドバイスをすることができるということです。

上記の例であれば、「祖父の財産を母に相続させる。もし、母が祖父より先に亡くなった場合は、その子に相続させる」という文言を入れない遺言は不備な遺言と言わざるを得ません。

行政書士会は、遺言の文案作成は行政書士の業務だと言ってますが、遺言を実際に使用して名義変更などの業務ができないのに、どうしたら上記のようなミスが起こらない遺言を作れるのか疑問です。

遺言は作って終わりではありません。遺言者が、亡くなった後の手続きをする専門家が関与して作成すべきです。

ちなみに上記の遺言作成に関わった専門家は、司法書士ではありません。何士かは言いませんが、この件は今後大きなトラブルになると思います。どうやって責任を取るのか。相談者の不安と怒りは収まりそうにありません。

 

 

========================

初回お問い合わせは無料です。

詳しくは以下のホームページをご覧ください。

 

 司法書士・行政書士 安光事務所【相続専門サイト】

 

=========================